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本を読むために~知識を操る超読書術(メンタリストDaigo)を解説

何か勉強しようと思って本を読んでも、途中で嫌になって最後まで読めない、
読んでも内容が定着せず、数日ですぐに忘れてしまう…。
そんな方はいないでしょうか。
時間が有限である以上、効率的に読み進めるために読書術は知識を得るためにまず身に着けておくべき技法と言っていいと思います。
かなり内容を絞っているため、興味を持ってくださった方はぜひ原書を読んでみてください。

本書から得られること

◆本を1冊読み切れない人 → モチベーションを維持するための準備方法
◆読んでもすぐに忘れてしまう人 → 記憶に定着させるためのテクニック

また、YouTubeにも解説動画をUPしているので、ぜひ見てみてください。

読書の3ステップと速読について

漫然と読むだけでは、本の内容は頭に入りません。
効率よく読書をするには、読む目的を明らかにし、能動的に読み、インプットした内容をアウトプットすることで脳に定着します。
ここではよくある速読に対する誤解について説明した後、読書を「読む前」「読み方」「読んだ後」の3つのステップに分けて解説していきます。
特に重要なのが、「読む前」の準備!
1冊読み切れない、という人は、準備をしっかりすることでモチベーションを維持したまま読み通せるようになります。

速読とスキミング

読書術というと、速読を思い浮かべる方も多いかと思います。
本屋さんに行くと、例えば目の動かし方、右脳を使う、音ではなく光で読む、など、参考になりそうなものから胡散臭そうなものまで様々な速読本がおいてあると思います。
しかし、前提条件として(予備知識のない本を)パラパラめくるだけで理解することはあり得ません!
熟読して分からない本を速読して分かるはずがない、という至極当たり前のことなのですが、なぜか誘惑されてしまいますよね。

ただし、これらの胡散臭い方の速読とは別に、1冊を5分ほどで流し読みするテクニックはあります
本書の中では、このテクニックを区別して「スキミング」と呼んでいます。
このスキミングの目的は、内容を理解することではなく、読むべき箇所を仕分けるというところにあります。
自分が既に知っている内容、今自分が知りたい情報と関係ない場所を仕分けることによって、本当に自分が読みたいところのみを読む
これにより、読む箇所を減らすことで時間の節約になる、余計な情報に振り回されない、といった効果があります。

こう言うと、「全部読まないともったいないのでは」、「読まなかった箇所に重要な箇所があるかも」と思うかもしれませんが、本は1度に全部読まなくてもOKです!
知りたい情報を理解できれば良いので、一度に全部の情報を頭に入れる必要はありません。
読まなかった箇所の内容が気になったら、気になったときにまた読み返せば大丈夫です。
良い本なら何度読んでも良いので、その時に自分が一番興味を持っている内容を読むことで吸収力も上がります。

STEP1:読む前

読書の3ステップの中でも、最も大事なのが読む前の準備
準備がうまくいけば、読書は7割方成功と言っても良いらしいです。
この段階で、本を読む動機を明確にしておくことで迷うことなく読み進めることができます。
また、脳みそを記憶しやすい状態に整えておくとよりGood!

ここでは、動機付け、脳みその準備に役立つテクニックを2つ紹介します。

メンタルマップの作成(読む目的、得たい情報を明確にする)

本書の中で取り上げられているテクニックの中でも、最も大事だと思っているのが、このメンタルマップです。
メンタルマップとは、「人生の目標や行動を箇条書きにして視覚化したもの」らしいです。
これを読書に応用し、本を読む前に

  • その本を読もうと思った動機
  • その本から何を得たいか
  • 得られた情報に期待すること

を書き留めておきます。
これが、本を読み進めていくうえで、自分がどのような情報を得たいのかを確認する羅針盤になります。
これにより、本筋から外れる話や長い例え話、興味のない作者の昔話などが続いた時でも
興味を持続させ、途切れた集中力を復活させることができます。

例えば、私がこの「超読書術」を初めて読もうと思った場合、メンタルマップは以下のようになります。
あくまで一例で、人によって目的や動機は変わりますが、ご参考までに。

メンタルマップ例

◎知識を操る超読書術 メンタリストDaigo

  • 本を読もうにも1,2章くらいでダレてしまって肝心な所まで読めない
    読んでも2,3日で内容を忘れてしまい、身につかない
  • 途中でダレずに1冊読み通すための方法を知りたい
    記憶に定着させるためのテクニックを身に着けたい
  • 読書術を身に着けることにより、仕事や勉強に役立つ情報や投資法について本から効率的に学べるようになる

なお、このメンタルマップですが、本の「しおり」に書いておくことがオススメされています。
本を閉じる前には必ずしおりを手に取るはずなので、その時にメンタルマップを確認します。
ちなみに、私はポストカードが書く場所も広く適度に厚くてしっかりしているので、それにメンタルマップをまとめてしおり替わりにしています。
本屋さんなどで50枚200円くらいで売っていますし、他のメモなんかにも使えるので結構便利です。

キュリオシティギャップの利用(脳みそを記憶しやすい状態に準備する)

「キュリオシティ」とは「好奇心」のことで、
好奇心が刺激 → 海馬が活性化 → 記憶力UP!
という仕組みを利用したテクニックです。

まず、本のテーマを確認し、ノートの左側にそのテーマについて既に知っていることを書き出します。
次に本の目次に目を通し、ノートの右側に興味を持った内容を書き出します。
これにより、「既に知っていること」と「知らないこと」のギャップが穴埋め問題のようになるため、脳みそが記憶しやすい状態になります。
また、既に知っている内容の箇所は読み飛ばしても問題ないため、読まない場所の選別にも役に立つテクニックです。

STEP2:読み方

記憶に定着させるための読み方としては、能動的に読む、ということに尽きます。
勉強でも趣味でも、誰かにやらされたことより自分から行ったことの方が身に尽きますよね。
受け身にならず、好奇心想像力に働きかけたり質問を投げかけるなど、自ら仕掛けていくことで理解力がUPします!
ここでは、能動的に読むための方法として、特に取り入れやすく効果がある3つのテクニックを紹介します。

Predicting(予測読み)

まず本を読む前に、表紙や帯、著者のプロフィールなどに目を通します。
それらの情報と、自分の過去の経験やすでに身に着けている知識から、本にどのようなことが書かれているか予測します。
予測が当たっていればそれはそれでよいのですが、予測と違うことが書かれていた場合、その意外性が記憶に残ります。
そのため、読んだ後に比較できるように、予測はノートなどに記録しておくことが大事です。

次に、目次を確認し、どの章が自分に一番役に立つか、自分が欲しい情報が書かれているのはどこかを予測します。
予測を立てて興味のある章を絞り込むことで、本を読む目的が定まりメンタルマップと同じ効果が得られます。
また、特に1冊読み切れない、という人は、興味のある章・見出しから読むようにすると効果が上がります。
その本を読みたいと思った動機と直結している内容が書かれているため、そこを自分の予測と照らし合わせながら読むことで途中でつまづくことなく一番欲しい情報にたどり着くことができます。
本は最初から順番に読まなくても良い、という考え方は重要なので、覚えておきましょう。

いずれのステップでも、「予測と結果」を比較し、意外に思った箇所をメモすることで理解を深めることができます。

Summarizing(要するに読み)

この読み方では、本を読む際に最初からじっくり読み込んのではなく、各章ごとに拾い読みをしていきます。
そして、各章毎や小見出し単位で「要するにここでは何が言いたいのか」を自分の言葉でまとめるようにします。
これにより、自分の興味がある箇所なのか否か、自分が特に知りたい箇所はどこなのかをはっきりさせながら読むことができます。
つまり、内容に優先順位をつけれる、ということです。
その後、自分が重要だと思った箇所のみ熟読すれば、途中でダレることなく欲しい情報を効率よく得ることができます。

そして、1冊読み終えた後に自分が特に記憶に刻んでおきたい内容を、人に説明するつもりで要約します。
ここで大事なのは、自分の言葉で、感情、感想とともに要約すること
要約するといっても、本の抜き写しではあまり効果がありません。
感情や感想を交えるのは最初は難しいかもしれませんが、

  • この意見は作者に賛成・反対
  • これは意外だった、自分の予想と違っていた
  • 言われてみれば、確かに自分の体感と合っている、体感と違う
  • 他の本の意見とは違う、他の本でも同じことを言っていた

など、やりやすいことからでもいいので少しずつ自分の意見を交えるようにしましょう。

Questioning(質問読み)

本の内容に「ツッコミ」を入れながら、作者と対話するような感覚で読む方法です。
読むという「インプット」に対して疑問を持ち、回答を作るという「アウトプット」を挟むことで理解力と記憶力がUPします。

具体的な質問の内容としては、どんな種類の本にでも当てはまるものとして

  • 他の本と似ているところ、異なるところはどこか?
  • 人に勧めるとき、どの章、情報を勧めるか
  • 最も重要な一文、自分に一番刺さったところはどこか

などがあります。

その他、本を読んでいる間に浮かんだ疑問を、本に投げかけるようにしながら読んでいきます。
大抵の答えは本の中に書いてあるので、答えを探しながら読むことで理解力がUPします。

STEP3:読んだ後

相対性理論で有名なアインシュタイン先生の名言に、以下のような言葉があります。

6歳の子供に説明ができなければ、理解したとは言えない

インプットしただけで理解したと思っている内容でも、人に説明しようとするとうまく説明できなかったり、思いもよらない質問に回答できなかったりして理解が不十分だったことに気づかされることがあります。
インプットした情報は2週間のうちに3回アウトプットすることで定着すると言われていて、特に「人に教える」というのが最も効果的なアウトプットと言われています。
学校の勉強などでも、友達同士で教え合うことでお互いに理解が深まる、ということを言われてことがある人も多いと思います。
ただ、本のテーマなどによっては身近に内容を教え合える人がいない、という人も多いと思います。
そういう時も、人に教える「つもり」で読むだけでも定着率が28%も向上すると言われています。

読んだ後のアウトプットの方法については、アウトプット大全(樺沢紫苑)などで詳しく解説されているため、そちらも参照してみると良いと思います。
(後日同じような記事を上げます)

まとめ

読書は読む前の準備が超重要。
その本から得たい情報は何なのかを明らかにし、必要な箇所を読む。
読み進める上では、能動的に読む、ということに尽きる。
質問を投げかけ、予測し、要するにどういうことなのかということを考えながら読む。
インプットするだけでなく、読んだ後はアウトプットをする。人に教えるのは最も効果のあるアウトプット。
人に教える「つもり」で読むだけでも効果アリ!

 

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